テレワーク(在宅勤務)で企業(情シス)が用意したもの

情報システム インフラ

政府からの推奨もあり、在宅勤務をすすめる企業が増えています。私が勤務している企業でもテレワーク(在宅勤務)を早期に導入しましたが、1年半経過した今、情報システム部として、企業側で用意しておいてよかったものをソフトウェア・ハードウェア両面から、紹介していきたいと思います。あくまでも100人以下のベンチャー企業レベルですので、そのあたりは、ご了承ください。

 

ファイル管理:Google Workspace(Google Drive):月1360円/ユーザー

これまで、ローカルサーバーなどを置いて、社内LANで管理していたものを移すのに使いました。VPN環境を整えるのが一番いいのですが、予算の都合上と、テレワークがどこまで続くかわからないため、簡易的にセキュアなファイル共有として、GoogleのWorkspace(Google Drive)を会社として契約しました。
Google Workspace

Google Workspaceは、Googleの統合ソリューションで、使いたい機能だけをONにして使うことができます。特にベンチャー企業等では、メールは他のレンタルサーバーを使っていて、Gmailに移行するのは、工数的に…なんてこともしばしばあります。

実際、私がアドバイスを行っている企業でも、メールはSAKURAサーバを使っていて、Gmailに移行するのはちょっと…ということで、Google Workspace(ビジネススタンダードプラン)を契約して、Google Driveのみをメインに使っています。

GoogleDriveのメリットとしては、以下のとおりです。
[st-square-checkbox bgcolor=”” bordercolor=”” fontweight=”” borderwidth=”3″]

  • Googleのデータセンターは分散保管なので、堅牢なセキュリティ環境
  • 1ユーザあたり2TBの大容量(ビジネススタンダードの場合)
  • ファイル単位で共有・権限設定が簡単にできる。
  • スプレッドシートなどの機能を使えば、複数人でoffice系ファイルの同時編集作業が可能

[/st-square-checkbox]

上記を導入することによって、これまでローカルファイルサーバーやメール添付でファイル共有していたのをすべてGoogleDrive上で行うことで、版管理もでき、メールには、GoogleDrive上のURLを添付するだけで、全社員とファイル共有を容易にすることができ、テレワーク(在宅勤務)に大きく貢献しています。

 

 

セキュリティ対策:ESET PROTECTソリューション:年5950円/ユーザー

テレワークに限りませんが、企業で使用するPCが統合的に管理できるようなセキュリティソリューションがあると、リモート時でも、ある一定のセキュリティレベルを維持できます。

本来、企業のセキュティ対策は、情シス側が管理画面を管理し、各PCのセキュリティ対策を一括して管理することが望ましいと考えられます。

そこで、CanonITSが取り次ぎを行っている、ESET PROTECTソリューションを導入しました。ESETは、セキュリティソフトにありがちなソフト導入によるパソコンが重くなるといった状況があまり発生せず、検出率も高く安定したセキュリティソフトを提供しています。

ESET PROTECT ENTRY

ESETのPROTECTソリューションでは、クラウド型のセキュリティ管理が可能で、クラウドサーバーは、ESET側が管理するので、こちらは、サーバーの管理が必要なく、設定を管理するのみなので、オンプレミス型でサーバーを用意したいするよりもコストや工数が抑えられます。

ESETのPROTECTソリューションにもいろいろな機能があるので、自社の状況に合わせたソリューションを選んで導入する必要があります。ちなみに50名規模の会社では、「ESET PROTECT Entry クラウド」を導入しました。

ESET法人向けソリューション(https://eset-info.canon-its.jp/business/)

労務管理対策:ジョブカン & LANSCOPE CAT:年4800円/ユーザー+打刻ソフト

これまで出社して、タイムカードを押して、労務管理を行ってたかと思いますが、テレワーク(在宅勤務)だと、勤務の実情がわかりにくい傾向にあります。オンラインで打刻を行うシステムもありますが、従業員のタイミングで打刻できてしまうため、自宅で作業していると、打刻後に仕事をしていたりと、終電などもないため労働時間が長くてもそのまま仕事をしてしまうという状況が起きやすい問題がありました。

そのために、通常の打刻は、これまでと同様のジョブカンで行い、その裏付けとして、「LANSCOPE CAT」を使って、会社PCが稼働してた時間をシステム的に取得するという方法で、打刻データの正当性、および、従業員のサービス残業の取締を行いました。

Lanscope cat クラウド ログ管理

会社PCが稼働していた時間を取得するために、様々な機能や精度を考慮して、「LANSCOPE CAT」を選択しました。
「LANSCOPE CAT」はオンプレミス型もあるのですが、クラウド版も公式やパートナーから提供されているため、こちらも管理が容易なクラウド版を利用しました。

私が導入した企業では詳細なログは必要なく、PCのオンオフのみ取得したかったので、ログキャットという、「LANSCOPE CAT」のログ管理に特化したソフトを選んで導入しました。もちろん、現場の反発も考えられたので、PCのオンオフのみ取得するということを、全社員に丁寧に説明し、会社PCでどんな操作をしたかなどは、一切取得しない設定で運用を行うことで、労務管理を行いました。月1回、ジョブカンのデータと「LANSCOPE CAT」のデータに差異がある場合は、社員の聞き取りなどを行い、労働時間を是正していくことに成功しています。

ちなみに、打刻を行うソフトはジョブカンに限らず、オンラインで打刻できるものがあれば、問題ないと思います。

LANSCOPE クラウド(https://www.lanscope.jp/an/)